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「つげ義春」さんのこと

 或る瞬間、時々思い出す人が何人か居る。突然行方不明に
なって未だに音信不通の友人K。作家の「阿佐田哲也」さん。
フォークシンガーの「高田渡」さん。そして敬愛して止まない漫
画家「つげ義春」さんもその一人だ。時々1970年に筑摩書房か
ら発行された「現代漫画12 つげ義春集」を開いてみる。有名な
「ねじ式」や「ゲンセンカン主人」も勿論素晴らしいのだがオイラの
一番のお気に入りは「李さん一家」なのだ。
 最後のページの一つ前
「僕の風雅な生活を侵害したこの奇妙な一家が
それから何処へいったかというと」
 と記して最後のページを開くと
「実はまだ二階にいるのです」
 と来て窓から無表情な「李さん一家」の面々が
 顔を出すと言う具合である。人によっては「有りがち」と言うかも
しれないがオイラは好きである。
 そんな「つげさん」否「李さん一家」を思い出す時に同時に頭の中
を過ぎる曲が有る。「荒井由美」さんの「チャイニー・ズスープ」だ。
土着性の強い「つげさん」と小市民的な「荒井由美」さんとでは何の
脈絡も無いので自分自身でも混乱してしまうのだが何故か頭の中で
ハモルのだ。そういう折、少しだけ己がチョッカイ出したと言うのがこ
のお粗末な曲。詞は漫画の内容とは殆ど関係無し。

 「李さん一家」   詞・曲 Bird Echo

また何処かで
李さん一家に
会えるかもしれないね
二階の窓から
かなつぼ眼の三人が
日がな一日
外を眺めてた

また何時ぞやは
おいしいトマトを
沢山沢山いただいて
とても食べ切れず
半分以上も腐らせて
申し訳ない
気分になりました

またこの頃は
空き家になった
李さん一家のこの窓で
今度はこの僕が
かなつぼ眼の無表情
呆けた面を出し
外を眺めてる

また何処かで
李さん一家に
会えるかもしれないね



20130509ニホンザル1.JPG


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ぼんぼちぼちぼち

りさん一家 あっしも結構好きでやす。
映画ゲンセンカン主人の中にも収められてやしたね(◎o◎)
by ぼんぼちぼちぼち (2013-11-07 21:03) 

ramblin

ボンボチボチボチさん。やはり1960年代半ばからの
「つげ義春」さんはスゴイです。それと彼の紀行文も滋
味深く面白いです。結構映画化されているのですが無
精者なので一本も観ていません。
by ramblin (2013-11-07 21:45) 

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